現地レポート 2023年2月24日、25日
ニュージーランドのオークランドで学期留学をしている国際理解Gコース1,2年生27名の学習の様子を視察しました。
生徒に比して10週間内のわずか2日間でしたが、その様子をレポートします。
日本ではまだまだ寒い日が続きますが、ニュージーランドは南半球にあり、季節は夏。暑いほどではないのですが、ジャケットは要らない気候です。
そんな中、本校生はこの国の最大の都市オークランドで、15のカレッジ(日本の中学3年から大学1年までの範囲)に分かれて、現地校のカリキュラムで勉強しています。
オークランドというと、1月末に都市を襲った大洪水の被害が心配されました。
本校生は無事でしたが、ホストファミリーで被害に遭われたご家庭がありました。
未だに停電している地域もあり、当初はほとんどの学校は1週間ほど休校になりました。
ニュージーランドの教育は、多民族国家になりつつある国の状況を背景に人々の多様性を尊重し、相手をリスペクトする精神を身に付けることを柱にしています。
本校生にとって、英語だけでなく、多様な文化や個性の違いを尊重している環境を体感する経験は貴重なものになると思います。
日程上、学校訪問は2校に止まりましたが、個性のある授業が見学できました。
例えば Selwyn College では、Hospitality (もてなし)という授業が選択できて、実際のカフェを真似た部屋で接客の学習をしていました。
また、同校の体育の授業では、1時間の中でホッケー、バスケット、タッチラグビーなど、全ての種目をチームは変えないで対戦するなど、ユニークな取り組みをしていました。
2校目の Long Bay College では、留学生対象の英語の授業を見学させてもらいました。
英文法も英語で行われる授業の中で、本校生も一生懸命に学んでいました。
2日目は、本校生全員で Abilities Group という障がい者就労支援施設でボランティア活動をしました。
朝8時半(サマータイムで日本より4時間進んでいます)、市内の集合場所に各地から続々とクラスメートが集まり、広場の一角は賑やかな声で一杯になりました。
点呼後、バス移動です。
施設は土曜日ということもあり、生徒はスタッフの方から指導を受けながら、実際の作業を体験しました。
作業はいくつかの種類に分かれます。
持ち込まれた電気製品をパーツごとに分解する作業。
新品の大量のヘッドフォンを説明書をつけて透明なパッケージに入れる作業。
ある製品に透明ラッピングをしたり、それを確認する作業。衛生帽をかぶり、粉ミルクを入れるための大きな紙袋の内側にビニール袋を入れる作業、等々いくつかに分かれます。
すべて機械ができない作業です。
昼食をはさんで午後も作業を続け、最後に指導をいただいたスタッフに挨拶をして生徒は帰途につきました。
ホストファミリー宅では、家庭ごとに家事の内容は異なりますが、掃除洗濯、幼い子の世話、犬の散歩など、家事の分担もしっかりこなしています。
いろんなシーンの中で、この3か月間はすっかりニュージーランド市民なんですね。